時間の流れる速度の感じ方は加齢とともに速くなっていくといわれています。それまで自分が感じていた時間の速さは、「自分が生きてきた時間」との対比だといわれているからです。
専門学校はほとんどが2年です。中にはさらに残って学ぶことができる制度を持つ学校もあるのですが、一般的には2年で卒業するものです。中学、高校はそれぞれ3年間でしたから、その期間と比較すると2年間は実に長いと感じられるかもしれません。ですが、実際に通ってみるとそのような時間はあっという間に過ぎてしまうものです。特に、普通の学生として過ごしてしまえばなおさらです。専門学校で何を学んだのかということを考える間も無く、あっという間に社会に放り出されてしまうのです。
「学生生活」には楽しいことがたくさんある。そのような思い込みで専門学校に入学するのは誤りです。ただ楽しい学園生活を送りたいから学校に通うというのであれば、専門学校に入学をするのはやめたほうがいいかもしれません。専門学校での2年間は、「社会に出るための準備期間としての2年間」である必要があるからです。どのような道を歩むのか、決めていたはずです。どのような道を歩んで、何をして生きていくのかを決めている人が、専門学校に通うはずだからです。
だとすれば、その2年間でしなければいけないことは決まっています。それは「どうすれば自分が希望する仕事に就けるか」ということを考え、そのために足りないもの、足りない知識、足りない技術を身につけることに専念するということです。
それは自分の「道」を目指す人の「義務」です。自分の「道」を早い段階から見つけて、それに向かって邁進していく人の「責任」です。ましてやそのために両親や保護者に費用を負担してもらったのであれば、なおさらです。その「期待」に応えるための「2年間」です。遊んでいてはその時間はあっという間に過ぎてしまうでしょう。遊んでいてはそのような2年間はすぐに過ぎてしまうのです。
特化した「道」に備えるための期間としては、2年間はあまりにも短いものです。その短い期間で如何にして、どのようにしてその世界で通用する人材になることができるか、それを考える必要があるのです。限られた時間で、どれだけ実践的なことを身につけられるか、それが大切なのです。そのようなことを考えなければ、専門学校にただ入学するだけでは、何の意味もないということなのです。
その学生期間を意味のあるものにするためには、自分に対してそれまで以上に「厳しく」接する必要があります。厳しく接して、自分が納得できるところまで自分を「鍛える」気概が必要です。それができる人が本当に価値のある2年間を過ごすことができるのです。それができないような人は、いくら学ぶ姿勢を見せたとしても、そのようなことは誰も評価してくれないのです。そこに存在するのは、実際にその「道」で生きていけるかどうかという「結果」だけなのです。