アルバイトと学校生活

もしかすると高校生の頃からアルバイトをしていた人は多いかもしれません。専門学校は特に「入学」する際にそこまで苦労するようなところではないからです。受験勉強も特になかった高校生の頃から、アルバイトは可能でしょう。

もちろん、高校生の頃まではアルバイトをせず、専門学校に進学してから「アルバイトをしよう」と考える人も多いでしょう。そのような場合は「学業とアルバイトの両立」を考える必要があります。これは「アルバイトに精を出すべきだ」ということではありません。むしろその逆です。「アルバイトばかりしていて、学業の方をおろそかにしてはいけない」ということです。

専門学校は2年間しかありません。その2年間で何を学ぶべきなのかということをしっかりと考える必要があります。専門学校に通うことができる2年間で、「その道」で稼ぐための知識とスキルを身につけるのは生半可なことではありません。「アルバイトが忙しくて学業が留守になってしまう」という状態では学校に通う「意味」がないということです。

専門学校生は特殊な立場です。専門学校によっては「学校」として文科省に認可されているところもあり、卒業すれば短大卒の資格と同等の学位をもらうことができます。ただ、専門学校に通うのは「卒業するため」ではありません。専門学校に通うのは「その道で生きる術」を身につけるためです。どうやれば「その道」で稼ぐことができるのか、「その道」のプロになれるのかということを考えることです。

アルバイトをするのは構いません。ただ、学業に影響のない範囲でアルバイトをする必要があります。限られた時間しか専門学校で稼ぐことはできないのですから、その限られた時間を「他のこと」に不用意に割かない方がいいということです。

2年間はあっという間に過ぎてしまうものです。何もしなくてもあっという間、何かに専念しているとなおさらです。専門学校を卒業したあと、その2年間の記憶の中に何が残っているか、学校に通う段階からどのような2年間にするのかをしっかりとイメージできていなければ、本当にアルバイトで忙しかった記憶しか残らないかもしれません。それではせっかく専門学校に通う意味がないのです。

「その時」に大切なことがあるはずです。「その時」にすべきことが、人にはあるのです。働きたいという気持ちもわかります。稼がなければいけないという現実もあるでしょう。ですが、自分が将来進みたい道のために学んでいるはずです。そのような大切なときに、アルバイトで忙しいという状況は避けたほうがいいのです。

学業で忙しい、その道の知識とスキルを身につけるために忙しいということでなければ意味がないのです。そのような状況を作り出すのは自分の責任で、自分次第です。専門学校生にとっては、アルバイトは良いことではありません。専門学校に通うということは、その道で働くための予備軍になるということです。そのためには、他のことに時間を割いている暇などないのです。