生きているとさまざまな「思い通りにいかないこと」があるものです。自分のチカラではどうしようもないこと、自分のチカラでは変えようがないことに直面して、人は自分の「無力さ」を痛感します。
そのようなときには私たちは思わず「グチ」をこぼしてしまうものでしょう。「こんなはずではなかった」ということから、「自分は悪くない」という「他責」の感情までさまざまでしょう。ただ、そのようなときのために頭の片隅に入れておいてほしいことがあります。それは、「その状況」は自分の選択の積み重ねで招いたものであるということです。自分が選んできたことの積み重ね、自分が選んできたことの因果が、そのような状態、そのような状況を招いているということです。
「明らかに不条理だ」と感じることもたくさんあります。「誰かの悪意」を明確に感じることもたくさんあります。それでも、自分はその状況にいることを「否定」をできないのです。その道、その仕事、「やむを得ず選んだ」という場合でも、間違いなく自分の選択でそこにいることに変わりはないのです。それを気に病んでも仕方のないことなのです。「その状況、境遇」を恨むよりも、「如何にしてその状態を打破するのか」ということを考えるべきなのです。
「その道」で生きること自体も、さまざまな障害があるでしょう。さまざまな障壁があるものです。誰もがそれをひとつずつ乗り越えてきたはずで、それをひとつずつクリアしてきたのです。何もかもが上手くいく、誰にもなにも邪魔されずにうまくいく人などはいないのです。どのような人でも必ず困難に直面します。その困難をどうクリアするのかということは、「意志」の強さに左右されるのです。その意志は、「その道を諦めない」という意志です。その道を諦めることなく、ずっとその道で生き続けるという強固な意志です。
邪魔をされたから、自分のせいではなく誰かのせいで、やむを得ずその道を諦めたという人がたくさんいます。ただ、本当にそれが「人のせいか」というとそうではありません。それは人のせいではなく「自分の選択」なのです。自分がそのように選択したから、自分がそのように決めたから、そのような結果になっているのであって、それもすべて「自分の責任」だということです。
恵まれている人はいくらでもいます。何の苦労もせずに自分の希望する道に進めた人もたくさんいるでしょう。ですが、そのような人もいつかは仕事を通じて困難に直面するものです。その困難を乗り越える胆力があるかどうかは、そのときになってみないとわからないものなのです。そのときに「その道を進む人の覚悟」が問われるということです。「覚悟」とは、そのようなもので、いくらその道が好きであっても、「絶対」ということはないのがこの世界なのです。それを理解できるかどうか、それを踏まえた上で、その道を邁進することができるかどうかで、「結果」は変わってくるものなのです。