「教えてもらえる」は危険

「学校」なのだから、「教えてもらえる」と考えている人は「危険」です。それまでの「勉強」とは違って、「その道」、「その仕事」に直結するはずの知識、スキルを身に付けるのです。限られた時間でそのスキルと知識を習得する必要があるのです。

専門学校は多くが「2年間」です。ティーンエイジャーにとってみればその2年間はとても長く感じるものかもしれません。ですが、大人になれば2年などあっという間に過ぎるのです。働き出せば、2年間などすぐに過ぎてしまう期間です。そして実際に、その2年間で何が習得できるのか、と考えてしまいたくなるほどです。専門学校生でいられる期間というものは短いものです。それまで中学、高校と過ごしてきたでしょう。とても長い学校生活に思えたかもしれません。ですが、それはあくまでも「育てられていたから」です。保護者がお金を出してくれたから、自分はただいい成績をとっていればよかったから、そのような時間の流れを感じていたのです。

もしかすると、専門学校生でいる間も、時間が長く感じられるかもしれません。ただ、そのような甘い学生生活は一瞬で消えてしまいます。一瞬で、そのような甘い生活は終わってしまうのです。その先は「稼ぐ」必要があります。専門学校で学んだ知識、身につけたスキルで生きていく必要があるのです。それが出来ないようであれば、それまで学んだ2年間はまったく意味のないものになってしまうでしょう。

結局は学校を卒業してそのまま働けるかどうかということが一番大切です。その学校を卒業したからそのまま働くことができる、その学校を卒業したから仕事を手に入れられるというのは妄想です。仕事を手にできるかどうかということは「自分次第」なのです。専門学校を卒業してからは「ただの人」です。「専門卒」というブランドはありません。そこにあるのは「一職業人として自立できるかどうか」ということです。

そのようなことを考えると、専門学校でただ席に座って教わっていればいいという考えにはならないはずです。学校の授業が追いつかないくらいに、自分のチカラでどんどん吸収しなければいけないことがあるはずです。自分のチカラで身につけなければいけないことがあるはずです。

未来は自分の手で、自分のチカラで掴むものです。誰も助けてはくれません。「出来ない自分のため」に、専門学校が仕事を用意してくれるわけではないのです。できない自分のために、学校がすべてを御膳立てしてくれるわけではないのです。必要なのは自分の意志、「この道」で生きるという自分の意志です。

それがあれば、「学校で教えてくれる」などという甘い考えは抱かないはずです。その時行うべきことはなんなのか、自分でわかるはずなのです。それは自分でどんどんと、貪欲に物事を吸収していく姿勢が大切だということです。それがあればこそ、その道に近づくことができるのです。自分で自分を鍛えることをしなければ、何事も成すことはできないのです。